読了時間:約15分
どうも、ひろしです。
「行かなくてもええか」という判断を繰り返す人間がいる。
僕がそれやった。
行きたいけど、行く理由が弱い。行けばよかったと後悔するのは嫌。だから「行かない」を選んで、後悔を未然に防ぐ。
50代になって気づいたんやけど、それって「後悔しないための方便」やなくて、「行かない言い訳」やった。
山中湖の「花の都公園」を、そうやって10年以上スルーしてきた。
それが変わったのは、温泉に1時間早く着いてしまった、ある平日の朝の話です。
こんな人に読んでほしい
- バイクで道志みちを走ることがある方
- 「花の都公園」の名前は知ってるけど、まだ行ったことがない方
- 山中湖周辺の温泉とセットで半日過ごしたい方
- 有料エリア600円を払う価値があるか知りたい方
- 50代のおじさんが地下で一人でビビる話を読みたい方
結論
「わざわざ行かなくてもええか」は、だいたい損している。
明神の滝の水音は、本物やった。三連大水車は、名前のとおりでかかった。溶岩樹型の地下は、動画より暗くて怖かった。そして600円は、払って正解やった。
温泉に1時間早く着いた失敗が、10年スルーしてきた公園に足を踏み入れる理由になった。計画通りにいかなかった日が、なぜか記憶に残る。それが今日の、一番大事な気づきでした。
目次
- 道志みちを走りながら、何も考えない時間の贅沢について
- 温泉に1時間早く着いた俺に、神様が意地悪な計らいをした
- 花の都公園ってどんなとこか、全部先に書いておく【保存版】
- 「行かない言い訳」を10年続けてきた場所に、ついに入った日
- 無料エリアで、立ち止まった理由
- 600円を財布から出す直前に思ったこと、払った後に思ったこと
- 三連大水車に「おっ」と言った50代の話
- フローラルドームふらら、山の中に別の気候があった
- 明神の滝の前で、何も考えなくなった
- 溶岩樹型の地下で、小声で「大丈夫か」と言った話
- 50代の平日ひとり散歩が、完成する瞬間【タイムテーブル付き】
- まとめ:計画通りにいかなかった日が、なぜか記憶に残る
道志みちを走りながら、何も考えない時間の贅沢について
平日の朝、バイクを出した。
特に行き先は決めていなかった。ラーメンを食って、なんとなく道志みちへ向かった。
道志みちは、走るだけでいい。山の空気が冷たくて、カーブのたびに景色が変わって、スロットルを開けると、頭の中がすっきりしていく感覚がある。
「考える」ことを、自然にやめられる。
20代の頃は「どこかに着く」ことがバイクの目的やった。50代になった今は、「走っている時間」そのものが目的になってきた。
急がない。急ぐ理由がない。それが50代の平日の、ちょっとした贅沢やと思う。
富士山麓の水を追いかけながら走った記録はこちらも。→ 【スーパーカブで水源巡り】富士山と横浜をつなぐ水の道ツーリング
気づいたら山中湖のそばにいた。
温泉に1時間早く着いた俺に、神様が意地悪な計らいをした
「せっかく山中湖まで来たし、温泉でも入って帰るか」。
山中湖温泉 紅富士の湯へバイクで向かった。
着いた。エンジンを切って、バイクを降りて、看板を見た。
「営業時間:平日11:00〜」
スマホの時計を見た。10:00。
……。
誰のせいでもない。事前にGoogleマップを5秒確認すれば分かったことやけど、していなかった。それだけのことや。
バイクのシートに座ったまま、1分くらいぼーっとしていた。「どうする」と自分に問いかけた。返事をしてくれる人は、駐車場に誰もいなかった。
とりあえずバイクで走り出した。ぐるっと走ったら、「山中湖 花の都公園」の看板が目に入ってきた。
花の都公園ってどんなとこか、全部先に書いておく【保存版】
行動の前に情報を全部出す。僕みたいに「着いてから1時間早かった」を繰り返す人が少しでも減ればいい。

基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 山中湖 花の都公園 |
| 住所 | 山梨県南都留郡山中湖村山中1650 |
| 電話 | 0555-62-5587 |
| 標高 | 約1,000m(平地より体感10℃近く低いこともある) |
| 敷地面積 | 約30万m² |
| 開園 | 1994年頃〜(30年以上の歴史) |
開園時間・休園日
| 期間 | 開園時間 |
|---|---|
| 4月16日〜10月15日 | 8:30〜17:30 |
| 10月16日〜4月15日 | 9:00〜16:30 |
| 最終受付 | 閉園30分前 |
| 冬季休園日 | 12月1日〜3月15日の毎週火曜日(年末年始除く) |
入園料
| エリア | 大人 | 小中学生 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 花畑・農園(無料エリア) | 0円 | 0円 | 常時入れる |
| 清流の里・フローラルドームふらら(有料エリア) | 600円 | 240円 | 12/1〜3/15は無料 |
| 小学生未満 | 無料 | — | — |
駐車場:乗用車300円、バス1,000円。220台規模。平日午前中は余裕で停められる。
5月の花カレンダー
| 花の種類 | 見ごろ目安 |
|---|---|
| チューリップ | 終盤(5月上旬まで) |
| ネモフィラ | 5月上旬〜6月中旬(見ごろ) |
| 藤 | 2026年は5月中旬に満開報告あり |
富士山が見えるか問題——これが満足度を一番左右する
口コミを読むと「花はきれいだったが富士山が見えず残念」という声が繰り返し出てくる。逆に「ネモフィラと富士山の組み合わせが最高」という絶賛も多い。
- 開園直後(8:30〜)が一番空気が澄んでいて見えやすい
- 6月・9月・10月は降水量が多く、雲に隠れやすい傾向がある
- 当日の朝、山中湖観光協会の富士山ライブカメラを確認してから動くのが最善

「花だけ」ではなく「花+富士山」が狙えると、この公園の価値は1.5倍になる。これを知っているかどうかで、同じ入場料でも満足度が全然違う。
有料エリア600円で入れる施設
- 三連大水車
- 明神の滝
- 岩清水の滝
- フローラルドームふらら(全天候型温室)
- 溶岩樹型地下観察体験ゾーン
- 水遊具(夏季のみ)
600円でこれだけ入れる。払う価値はある。理由は後で体で説明する。
⚠️ 2026年の施設休止情報(重要)
清流の里の明神の滝・三連大水車・水遊具は2026年6月22日〜6月30日まで定期整備休止。さらに水遊具は2026年11月9日〜2027年3月下旬も休止予定。6月下旬以降に行く方は公式サイトで必ず確認を。
「行かない言い訳」を10年続けてきた場所に、ついに入った日
この公園の名前は、何年も前から知っていた。
道志みちを走るたびに、山中湖を通るたびに、看板が目に入ってきた。「花の都公園か〜」と思って、「まあ今度でええか」と思って、そのまま通り過ぎてきた。
10年以上、そうしてきた。
その「まあ今度でええか」が止まった理由が、「温泉に1時間早く着いたから」というのは、なんとも情けない話やけど、それが事実やから仕方ない。
駐車場に300円払って、バイクを停めた。
無料エリアで、立ち止まった理由

入口に木の橋がある。「ようこそ 花の都公園へ」と書かれた青い看板。
橋を渡った瞬間、道路のざわつきが消えた。かわりに、遠くでかすかに水の流れる音がした。
「あ、ここちゃんとした場所やな」
それが最初の、正直な感想やった。

農地が広がるエリアに出た。遠くに、雲の間から富士山の輪郭がうっすら見えていた。
「山の向こうに、山」という景色。それだけのことやけど、なんか十分やった。
📷 写真を撮るなら:入口近くの農地エリアから富士山が見える。富士山は時間が経つほど雲がかかりやすいので、入園したら早めに確認しておくといい。
600円を財布から出す直前に思ったこと、払った後に思ったこと


有料エリアの入口で、一瞬止まった。「清流の里・フローラルドームふらら 大人600円」
財布に手を入れながら思った。「時間つぶしのつもりで来て、600円か〜」
払った。「払ってよかった」それが「払った後」に思ったこと。
「無料エリアだけでもええかな」という気持ちは分かる。でも、600円を払わないということは、この記事のこれ以降に出てくるものを全部見ない、ということでもある。三連大水車も、明神の滝も、フローラルドームふららも、溶岩樹型地下も。
それは、もったいないと思う。
有料エリアに入ってすぐ、花畑が広がっていた。

ネモフィラの青い花が群生していた。一輪だけ見ると小さくて地味やけど、まとまって咲いていると、水色というか薄紫というか、空の色と溶け合いそうな青になる。
しゃがんで、近くから見た。花びらが5枚で、中心に細かい模様がある。
20代の頃の自分だったら、しゃがんで花を近くで見たりしなかったと思う。急いでいたし、「もっとすごいもの」を探していたから。
50代になって、「小さいものをちゃんと見る」ことができるようになってきた気がする。


📷 写真を撮るなら:有料エリア入口付近でネモフィラと富士山を一緒に収められる。しゃがんでネモフィラを手前に、富士山を奥に置いた構図がこの公園の「顔」になる。富士山は時間が経つほど雲がかかりやすいので、入場したら先に撮ることをおすすめしたい。
三連大水車に「おっ」と言った50代の話

有料エリアに入って、最初に見えてきたのが三連大水車やった。「水車ね、はいはい」という気持ちで歩いていた。正直、期待値は低かった。

実物を見た。でかかった。
木製の大きな水車が、3基、並んでいる。全部ちゃんと動いている。水をすくい上げて、ゆっくり回っている。回るたびに、水がこぼれ落ちる音がする。
「おっ」と声が出た。周りに誰もいなかった。平日の午前中やから、当然やった。
誰もいないのに、口から「おっ」が出てきた。「三連大水車」という名前は、そのまますぎる名前やと思っていた。実物を見たら、そのままやった。三連で、大きくて、水車。名前に、一切の嘘がなかった。

📺 動画でも実際に動いている様子が見られます。
📷 写真を撮るなら、水車3基が全部収まるよう少し引いた位置から。近づきすぎると「三連」の迫力が伝わらない。
フローラルドームふらら、山の中に別の気候があった
「フローラルドームふらら」という全天候型温室に入った。
入口を抜けた瞬間、空気が変わった。温かかった。外は標高1,000mの5月。肌寒い。ジャケットを着ていないと少し寒いくらいの気温やった。でも温室の中は、湿っていて、温かくて、甘い匂いがした。南国の花の、あの濃い甘さ。




「山梨の山の中に、なんでこんなものがあるんや」その違和感が、面白かった。
外が曇っていても、雨でも関係ない。中に入れば別の世界がある。天気に関係なく楽しめる場所として、これほど確実なスポットもなかなかないと思う。
明神の滝の前で、何も考えなくなった

有料エリアの中で、一番「来てよかった」と思ったのが明神の滝やった。

思っていたより、広かった。
幅80mの岩壁から、白い水が何筋も流れ落ちていた。底の池は薄緑色で、岩の模様が水越しにうっすら見えていた。水の音だけが聞こえた。
ザァという音でも、ドドドという音でもなかった。広さのわりに、静かで澄んだ音やった。


しばらく立って、ただ眺めていた。何も考えなかった。
思い返すと、「何も考えない時間」というのは、今日、道志みちを走っていた時と、明神の滝の前に立っていた時だけやった。
それが、今日の一番の贅沢やったと思う。
20代の自分だったら「もっと写真を撮らないと」と思っていたと思う。30代の自分だったら「次はどこに行こうか」を考えていたと思う。50代の今は、ただ立っていた。水の音だけ聞いていた。それで十分やった。
📺 明神の滝の動画はこちら。
📺 公園内の滝エリア全体の動画はこちら。
📷 写真を撮るなら、少し斜め前から岩壁のコケと水の流れを一緒に収める構図が◎。コケの緑と岩の質感を入れると、この場所の湿っぽい冷たさが伝わりやすい。
神奈川で滝と沢道を歩きたいなら丹沢もおすすめ。→ 【丹沢・林道谷太郎線】終点から不動ノ滝へ!静けさと癒しの沢道ハイキング
溶岩樹型の地下で、小声で「大丈夫か」と言った話


「溶岩樹型地下観察体験ゾーン」という名前の場所がある。富士山の噴火でできた溶岩が木の周りを固めて、木だけが燃えてなくなって、筒状の穴が地下に残ったもの——それが溶岩樹型らしい。
「おもしろそうやな」と思って、一人で入った。これが、間違いの始まりやった。
入口を抜けて、3歩。暗かった。5歩。さらに暗かった。ひんやりした冷気が足元から上がってきた。音が、外とは全然違った。静まり返っていた。自分の息が、少し白くなりそうな冷たさやった。
スマホを出して、動画を撮り始めた。画面越しに見ると、不思議なほど明るく映っていた。「あれ?」と思った。目で見ると薄暗いのに、動画だとけっこう明るく映る。なんでや。
進むたびに、少しずつ怖くなってきた。誰もいない。音もない。ひんやり冷たい。薄暗い。50代のおじさんが、一人で溶岩樹型の地下にいる。
「撮影していいんやったっけ」という謎の不安が、突然頭に浮かんだ。たぶん大丈夫なんやけど、その「たぶん」が揺らいでくる。誰かに確認したかった。周りに誰もいない。
気づいたら、小声で言っていた。「大丈夫か」
自分に向かって言った。誰も聞いていない。岩壁が少し反響した。それがさらに怖かった。
「もうええか」と思って、早足で出口へ向かった。出た瞬間、外の空気が明るくて、本当にホッとした。一人で、ホッとした。
📺 溶岩樹型地下の動画はこちら。
動画を見てほしい。明るく見えると思う。それが現実とのギャップや、と体で理解してほしい。
現地は、動画より暗い。動画より寒い。動画より静かで、動画より怖い。
これを知らずに一人で入ると、僕みたいに岩壁に向かって「大丈夫か」と言う羽目になる。できれば、一人で行かないこと。二人以上なら笑い話になる。一人だと、ただのホラー体験になる可能性がある。
50代の平日ひとり散歩が、完成する瞬間【タイムテーブル付き】

ぶらぶら歩いていたら、1時間以上経っていた。平日やったから、人がほとんどいなかった。
三連大水車の前で一人で「おっ」と言えた。明神の滝の前で何も考えない時間を持てた。溶岩樹型の地下で一人でビビれた。「行きたい場所に行けた」という達成感より、「いる時間を持てた」という満足感の方が大きかった。これが、50代の平日ひとり散歩のええところやと思う。
花の都公園 × 紅富士の湯 完全版タイムテーブル
| 時刻 | 行動 | ポイント |
|---|---|---|
| 8:30 | 花の都公園 開園と同時に入園 | 富士山は朝が一番見えやすい |
| 8:30〜9:00 | 無料エリア(入口・農地エリア) | 入口の橋を渡り、農地越しの富士山を確認。富士山は朝が一番見えやすい |
| 9:00 | 有料エリア入場(600円) | 入場直後にネモフィラ+富士山の構図を撮る |
| 9:00〜9:30 | 三連大水車 | 少し引いた位置から3基を全部収める |
| 9:30〜10:00 | 明神の滝・岩清水の滝 | 急がない。水の音をちゃんと聞く時間を作る |
| 10:00〜10:30 | フローラルドームふらら | 外が曇りでも関係ない。南国の空気を楽しむ |
| 10:30〜10:45 | 溶岩樹型地下観察体験ゾーン | 一人で行かない。心の準備をしてから入る |
| 10:45〜11:00 | 売店・軽食・休憩 | |
| 11:00 | 公園を出発 | |
| 11:05 | 紅富士の湯 到着・入浴 | バイク・車で約4分(約1.7km) |
| 〜12:30 | 温泉でゆっくり | |
| 12:30〜 | 道志みちで帰路 |
紅富士の湯 基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間 | 平日 11:00〜19:00、土日祝 11:00〜20:00(最終受付は各45分前) |
| 定休日 | 月曜・火曜 |
| 公園からの距離 | バイク・車で約4分(約1.7km) |
| 特徴 | 露天風呂・サウナ・岩盤浴。わかさぎ調理サービスもあり |
月曜・火曜が定休日。そして11時からなので、10時に着いても入れない。(自分で言うのも情けないが、それを知らずに来たのが今日の僕やった)
バイク乗りへ、特に伝えたいこと
- 服装:5月でも山中湖は平地より体感10℃近く低いことがある。革ジャンかウィンドブレーカーは必須
- 道志みちとの相性:渋滞が少なく、ツーリングの延長でそのまま来やすい。◎
- 駐車場:乗用車300円。平日午前中はガラガラ
- ベストな時間帯:平日の午前中。人が少なく、富士山も見えやすい
まとめ:計画通りにいかなかった日が、なぜか記憶に残る
道志みちを帰りながら、思っていた。「あそこ、ちゃんとよかったな」と。
明神の滝の、サラサラした水の音が、まだ耳の奥に残っている気がした。
温泉に1時間早く着いた、という失敗があったから、花の都公園に来た。
三連大水車の前で一人で「おっ」と言えた。明神の滝の前で、何も考えない時間を持てた。溶岩樹型の地下で小声で「大丈夫か」と言う、という笑い話ができた。
全部、計画通りじゃなかったことから始まっている。
50代になって気づいたことがある。
「計画通りにいかなかった日」の方が、なぜか記憶に残る。
完璧に段取りを組んで、全部うまくいった日より、どこかで失敗して、それでもなんとかなった日の方が、帰り道に「今日、よかったな」と思えることが多い。
温泉に1時間早く着いた失敗が、10年間スルーしてきた公園に足を踏み入れる理由になった。
「わざわざ行かなくてもええか」は、だいたい損している。それが、今日の結論やった。
道志みちを走りながら、今日のことを誰かに話したいと思った。
帰って話せる相手がいるかどうか、ふと考えたら少し心細くなった。
それで結局、ブログに書いた。
読んでくれた方が、「ちょっと行ってみようかな」と思ってくれたら、それで十分です。
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